行く
おそらくですが、24場の中で最も旅打ちに厳しい場でしょう。なにせ福井県の芦原温泉駅を最寄りとする場でして(あわら湯のまち駅の方が近いですがJRに比べて不便)開門あるいは1レース目に間に合おうと思ったら前泊必須という場所です。
更にここ最近では4月頭~9月末にかけての期間はモーニング場として開催するようになったため、朝8時開門、1Rの締切が8:35前後になります。その時間に辿り着くにはどうするのか…旅打ち泣かせの場となります。
結論としては福井駅周辺に前泊する以外に無いと思います。後述しますがビジネスホテルの選択肢も十分です。
では福井までのルートはどうするかですが、東京を起点とすると
・東海道新幹線(ひかり)で米原まで行って特急しらさぎに乗り換え
・北陸新幹線(かがやき)で金沢まで行って特急サンダーバードに乗り換え
というルートになります。かつての長野新幹線が金沢まで延伸したため、時間的にも金額的にも殆ど変わらずで行けるようになりました。それまでは東海道ルート以外は無かったでしょうね。
大阪を起点とした場合には
・特急サンダーバード(金沢行)で約2時間乗り換えなし
と非常に簡単なルート構成になっています。北陸新幹線は金沢から更に福井・敦賀、やがて京都までの延伸が決定していますので、この辺の交通事情にも大きな変化が訪れることでしょう。
コロナ禍における到達手段について
ボートレース三国は福井駅からも芦原温泉駅からもかなり離れた場所に位置していますが、2020年のコロナ禍以降、無料送迎バスの運行が停止されています。
この処置によってボートレース場への到達難易度が爆裂に上がりました。特にモーニングレース開催時に開門時間前後に辿り着くための難易度はぶっちぎりで24場最凶クラスといえます。
送迎バスが無い状況で、福井を起点として行くためには2ルートあります。
【ルート1】JR福井→JR芦原温泉→路線バス→ボートレース三国
送迎バスがあった頃から利用可能なルートではありますが、モーニング開催時の開門時間に間に合うバスは「ありません」…ないんです。探したんですけど。なので冬のデイ開催時、あるいは途中参戦を可とするならば有効なルートと言えます。
【ルート2】 えちぜん鉄道・福井駅→あわら湯のまち駅→徒歩15~20分→ボートレース三国
公共交通機関を使い、モーニング開催で開門時間に確実に到達できる手段はこれしかありません。
えちぜん鉄道の「あわら湯のまち駅」はJRの芦原温泉駅に比べてボートレース場に近い場所にあります。それでもまあまあの距離がありますが、そこからなら徒歩圏内です。
始発が6:15からあり、6:48頃の便(三国港行)に乗ればあわら湯のまち駅に7:32に到着しますから、そこから徒歩15~20分としても8時前に到着する計算です。次の7:23発でも問題なし。
大丈夫、ちゃんと間に合います。ルート2で実際に行ったから。
おまけ:恐竜王国福井
芦原温泉に向かう道すがら、色々な駅で恐竜が駅のベンチに佇んでいるのを見ますが、曰く、福井は恐竜王国なんだそうです。なんと駅舎までもがダイナソー。
世界三大恐竜博物館の一つ「福井県立恐竜博物館」を擁しているそうなんですが、そういえばボートレース津のある三重県も恐竜推しでしたねえ。マスコットも恐竜でしたし。
場内設備
まず正門的な扱いとなる2号館の前に立つと競争水面の1マーク側を護る超巨大な風防フェンスがあり、そして……カニ!!!に目を奪われることと思います。というか視界全てがそれになるので目を離せません。
この2号館の入り口に向かって左手辺りになぜか野良猫がいっぱい住んでいます。かわいい。
正面から見たでかいカニですが、入場して2Fに上がった際にある映像ホールが丁度その裏側になります。
カニの足やらボートレースのロゴマークやらが見えるのがわかりますね。場内はちょっと年季が入っている感はありますが、全体的に清潔感があります。あまり床に舟券が落ちているのを見なかったせいでしょうか。
無料観戦席は全ての席にクッションが敷いてあります。これはちょっと珍しい気がする。ボートレース三国は元々入場者数がそんなに多くない場なのでどこにでも座れますし、それで困ることはないでしょう。
ボートレース三国は前述の通り1号館と2号館に分かれており、その間に連絡通路があって行き来できるようになっています。
まず2号館側から。無料スタンドが1F/2Fの2層になっています。3Fが有料席です。
フロアごとにカラーリングが違うんですね。青が1F、赤が2Fで全体的に2F側の方が賑わっています。
これは1号館との連絡通路が2Fに存在すること、ゲートから入った後はそのまま2Fに行くことになるため、1Fに下りない人が多いなどなど、色々と理由があると思いますが、ウロウロしてみると、なるほど食事するにしても2Fだとやりやすいですね。
こちらは1号館の様子。1号館は2F部分しか無く、1F部分は水面際の芝生広場と中を繋ぐ通路的な作りになっています。最奥部に特別観覧席・スペシャルシートへの入り口があります。
ここで場外舟券売り場の話を。
2号館の手前に駐車場があり、更にその手前の道路沿いに外向発売所「ディアボート三国」があります。2015年7月にオープンしたこの発売所なのですが、パチンコ屋の居抜き物件ですね。入り口とか。
Wifiについては本場のみ利用可能です。アンケート回答後に利用可能になる方式。
さて有料席の紹介です。
有料席には3種類あり、メインとなる2号館側が1000円のペアシートと4名まで利用可能な2000円のグループシートで、そして1号館側の最奥部に2000円の特別観覧席があります。
まずは最も利用頻度が高いと思われる、2号館の有料席から。
窓口上部のモニタで空き状況がわかるようになっており、番号で指定して購入する事になります。混雑状況についてですが、真っ先に埋まるのは一番後ろの列で、2列目や3列目はお昼に行ったとしても余裕で取れるでしょう。
なお、2018年1月の改装オープンにより、有料席の各デスクにそれまで無かった液晶モニタが設置されるようになりました。机も木目調のものに真新しくなっています。真ん中に液晶モニタが来た関係でドリンクホルダーがそれを避けて左右離れた位置に出来ました。
グループシートもちょっと機種は違う大きめのモニタが設置されています。
設置されている液晶モニタの裏側にUSBポートがあるのでスマホ充電などが直接できるようになっています。そして机の下にひっそりとコンセントもしっかりありまして、十分だと思います。
ドリンクは自販機式のフリードリンクです。
下の写真は改装前の、2016年12月のものですので参考までに。モニタが無くドリンクホルダーが中央にありますね。
さて続いて1号館側の特別観覧席・スペシャルシートをご紹介します。
椅子が豪華ですね!2000円の席っぽい風格は十分なのですが、実はこの椅子、キャスターが無く床にガッチリ根を下ろしていまして、移動させることが出来ません。そのためマークシートなど書こうとすると浅く座ることになり、結果的に疲れてしまうという…なんで固定しちゃったんだろう…
そして残念なことがもう1つ。
柱…多くない??もともと2マークよりの1号館ですから1マーク側が見づらいのは位置的にしょうがないにしても、柱で1マークの攻防がますますよくわからない事になっています。もちろん2マーク側の攻防は大丈夫なんですけどね。
確保した座席の位置によってはかなりレース展開を追いづらい事になりますので、席を決める前に窓口の人にお願いしてちょっと中を見せてもらうのも良いかもしれません。
初めてここに入った時は適当に決めてしまったので、慌てて戻って席を変えてもらいました。個人的には30~35番の真ん中辺りがオススメです。
備え付けの液晶モニタは側面にUSBポートがありますのでスマホ充電など可能です。あとこの特別観覧席内だけかもしれませんが(場内に他にもあるかもしれませんが)はずれ券抽選機があります。津などにもあったやつですね。近畿北陸地区みんなあるのかな?
そしてドリンクは自販機式のフリードリンクです。というわけで2000円というお値段ながら、観戦位置といい設備といい、1000円席と比べてそんなにアドバンテージを感じられません。また次に行ったとしても使わないかなあ…
さて……ボートレース三国でこれを紹介しないわけには行かないでしょう!!!
ボートレース三国の愛らしいマスコット「カニ坊」なのですが…うーん……愛らしい…かなあ…モチーフは越前ガニだそうです。facebook等を見ると語尾は「カ~ニ≧[゚∇゚]≦」という事になっているらしく。
2019年8月にデザインがちょっとだけ変わって、ちょっとだけ可愛くなりました。
観戦する
競争水面のほぼ全体が緑に囲まれていて、なんというかのどかな場所です。この雰囲気は同じく内陸部・淡水プールで周りが緑に囲まれている芦屋も近いものがありますね。
1マークが広い場ですので全体的にインコース強めの展開が多くなっています。本命党の人は好きでしょうし、比較的当てやすい企画レースが幾つか用意されています。
全国で唯一日本海側に存在するボートレース場ですので、天候としては雪に見舞われる事がちょくちょくあります。山間部が近い桐生なども積雪がありますが、三国では水面が凍結して開催できないまま中止になった節がありました。
冬場はなかなかいい天気の日に当たる事が無く、運になるのですが青空が垣間見えるといい気分ですね。
食べる
三国の食事処は、メインとして2号館の「三国売店」「喜船」あたりになるでしょう。名物はソースカツ丼ということだそうで、実際に食べたら中々良かったです。桐生でもソースカツ丼が名物的な扱いになっていましたね。
三国売店のソースカツ丼は豚汁がついていることがあるのですが、これが妙に美味かった。水がうまい土地だからかもしれませんね。
あとは福井名物ということで、おろしそばなどがあります。三国売店左手にうどんそばコーナーがあるのでそこで食べられます。牛丼などもあって、味はそれなりというか普通です。
右端には喜船というお店があります。カルビ丼が看板メニューみたいな扱いだったのでついつい注文してしまった。中々にいいお値段。
あとメニューに「焼飯」があるんですよね。やきめし!チャーハンではなくやきめし!非常に良さがあります。やさしい味でした。
1号館には「レストラン ドリーム」というものもあります。こちらは2号館のスペースに比べるとこじんまり。ビールや軽食が購入できます。
3Fの有料席スペースの中にも「レストラン水仙」があります。水仙は4種類のセットメニューが特徴的。セットはミニラーメンとミニソースカツ丼、のようにミニミニの組み合わせなので、満腹感が得られるかは微妙なライン。
ボートレース三国場内ではそれなりに多くの場所で食事が出来るわけですが、各店舗ごとにメニュー幅が広いので制覇するのは大変でしょう。ということで全国的に見ても食事事情は悪くないのではないかと思います。むしろ全然良い方かと。
おまけ的な所ですが、場外の方にも小さな食堂があります。本場非開催日に行ったことがないのでどの位の混雑になるかは不明ですが…
メニューは多くないですが、ご飯処がこの周りに無い気がするので賑わうのかもしれません。すぐ横にファミマ、お向かいにスーパーがあるのでそちらの調達が多いのかも。
泊まる
冒頭でも書いたように、ボートレース三国は前泊のつもりで近くまで行っていないと1Rに間に合わない程度に交通関係は厳しい場所です。であれば芦原温泉に泊まりたい所ですがこの辺の宿は温泉地でバカ高いです。
オススメは福井駅前で、こちらは旅館などではなくビジネスホテルが多いので非常に安価に泊まることが出来ます。現時点でのベストチョイス。
参考リンク: 芦原温泉駅周辺のホテル(じゃらん)
参考リンク: 福井駅周辺のビジネスホテル(じゃらん)
参考リンク: 金沢駅周辺のビジネスホテル(じゃらん)
金沢駅からは特急サンダーバードかしらさぎを使用して所要時間は36~40分程度です。在来線では74分かかりますのでちょっと朝は大変ですね…始発は朝5時過ぎからありますのでモーニングレースの1Rにも余裕で間に合うようには動けますが…
朝の動きやすさを考慮すると福井駅前泊に軍配が上がります。
おまけ:福井駅前で呑む
福井駅前に宿泊するメリットとしては食事に全く困らないことですね。いい感じの居酒屋が非常に多いです。
旅打ちの時は「地元のうまいもんを地酒で頂く」をなんとなくのテーマにしていますので、色々と調べた結果「庄屋」さんにお邪魔しました。やはり地酒を頂くなら場所も場所ですし魚介が強いところがいい。
表に置いてあるホワイトボードだけでもワクワクしますよね。
地酒の代表「一本義」などでスタートして、スタンダードメニューらしい里芋煮付けから、刺身盛り合わせ、鯖へしこ焼き、甘エビの天ぷらなど頂きました。へしこ焼きが強烈にしょっぱいので、噛んで日本酒でギュッと流して最高な気持ちを味わうドラッグフード!
同じく福井駅前にある「味の王様」は、福井駅ロータリーを越えたあたりに居酒屋激戦区のブロックがありまして、その中でも人気店となっているところ。
刺し盛りはもとより、鯵のたたきと蟹味噌豆腐が看板メニューとして入っているのがちょっと面白いところ。福井の地酒も多数取り揃えており、なるほど人気店なのも伺えるなあというラインナップでした。
おまけ:福井県で最も死に近い場所に行く
となればあそこしかありませんよね。観光名所、東尋坊。モーニング開催時は3時前に全レースが終わってしまうので、ボートレース場前のバス停からそのまま東尋坊に行けてしまうのです。
で、行ってみたわけですが「死が…近い……!!」という感想しかねえ。高さもまあまああるんですが、フェンス等が全くない所をみんな海の方まで歩いて行くわけです。しかも岩が滅茶苦茶にザリッザリで、スニーカーとかすぐオシャカになりそう。
こんなザリッザリの岩肌を滑り落ちようものなら、もみじおろし状態となり、それが原因で絶命してしまうんじゃなかろうか。
いや経験として、一度見ておくべき場所ではありましたけどね…