行く
ボートレース下関の最寄り駅はJR山陰本線の長府(ちょうふ)駅になります。そこまでの道のりでポイントとなるのは陸路であれば下関駅、空路であれば山口宇部空港・北九州空港です。行き帰りに利便性の良い方を選びましょう。
かつては山口宇部空港の方が直通のリムジンバスがあった分ダイレクトアクセスが可能でしたが、コロナ禍を経て予約必須の3000円と割高な路線となりました。宇部新川までバスで行ってそこから宇部→長府と電車を乗り継いでいく方が楽です。(乗り換え時間のみ注意)
あとは北九州空港から小倉までバスで行き、小倉から長府まで電車で行くという手もあります。
ボートレース下関への無料送迎バスは現在運行を停止しています。下関駅を起点とするなら、路線バスで10分ほどで関門海峡周辺・唐戸市場などに行けますので、観光をしてお昼過ぎ頃から本場に行くという事も可能です。
場内設備
外観はどことなく城っぽいですね。入り口は西スタンドと中央スタンドに分かれており、中央スタンド入り口は外向発売所や目の前の駐車場から入るのに適しています。
西スタンド側は長府駅から歩いてきた時に正面となる入り口です。こちらの入り口付近は駅を出るともう見えているくらい近いです。蒲郡もそんな感じでしたね。
西スタンドから入ると大きな吹き抜けのホールとシーボー&シーモがお出迎え。シーボーは海賊をイメージしたキャラクターで、おそらくですが瀬戸内海の海賊として有名な村上水軍をモチーフにしたのではと。シーモはシーボーのガールフレンドとして2010年3月の女子王座決定戦競走から追加されたキャラクターだとか。
(※2025年現在、西スタンドは閉鎖中です)
2/3Fの無料スタンドは木製の椅子が並んでいます。座席数もたっぷりで、4人がけで1セットとして並んでいます。クッションなどは無いので長時間座っていると尻が痛くなるかもしれません。下関は有料席が安いので(後述)そちらを使うのがスタンダードでしょうね。
競争水面際に出てみると水は(天気にも左右されますが)かなり綺麗に見えます。フェンスから手前側を覗いてみると黒い魚が沢山。瀬戸内海はチヌ(クロダイ)が多すぎるらしいのですがその類でしょうか。
外向発売所は本場の前、巨大な駐車場とセットであるような立地です。中は結構広く、はずれ舟券回収ボックスが置いてあります。津にもありましたね。抽選で景品も当たります。
ふく~る下関は1日最大12場の発売です。距離はだいぶ離れますが下関駅前にも舟券を買えるBTS(ボートレースチケットショップ)があり、オラレ下関といいます。ふく~る下関よりはこじんまりとした大きさです。大きく見えるのは立体駐車場部分ですね。
フリーWifi
Wifiについては本場内の全域で利用可能となっています。(電波はあまり強くはないですが)
最寄りのATM設置店
有料席/特観席
さて有料席です。
指定席は1節前から予約購入が可能なので(4Fグループ席等は除く)連日で行く場合には3R締切直後に受付に行って、翌日の座席を確保する事も可能です。
ボートレース下関の有料席は2フロアに分かれています。
4F 指定席エリア
4Fには2種類の席があります。300円席は1人で来ても300円、ペアで来ても300円です。グループ席もあり、そちらは1500円です。
・一般有料席 定員2名/300円(1人でも2人でも300円)
・グループ席 定員3名/1500円
300円席はテーブルのみで液晶モニタやコンセントなどはありません。
フリードリンクとしては給茶機があるのですが、指定席券と一緒に1ドリンクチケット(カード)が貰えます。フロア内にある自販機にそのカードを差し込むスリットがあり、それで1杯は好きなドリンクが無料で飲めるという仕様。ちょっと珍しいですね。
この有料席フロア、4Fに上るためにエスカレーターがあり、1Fに下りるには階段を使います。エレベーターなどはありません。ところが18時を過ぎるとそのエスカレーターが下りに切り替わります。それ以降、レースを見に行ったり売店で買い物をするために下りていくと、帰りは席に戻るために4F分の階段を上らないといけません。もうちょっとそこは何とかならないものか。せめてエスカレーターの進行方向変更は20時過ぎからにしてほしい所です。
5F ロイヤル席エリア
ロイヤル席は西スタンド寄りの場所に受付があり、そこから専用のエレベーターを使って上っていきます。
1席1台モニター完備、フリードリンク、アフタヌーンティーサービス、スポーツ新聞サービス、ライト・イブニング・ミールサービス(軽食)、おつかいサービス…とお値段相応のサービスが用意されています。おしぼり、蒸気アイマスク、綿棒、歯ブラシ(!?)といったアメニティも豊富。
特筆すべきはこの5Fロイヤル席のみ、場外と同様の12場販売になっているということです。蒲郡のムーンライトシートを彷彿としますが、まだロイヤル席を利用したことが無い頃、本場内(4F有料席含む)が3場発売なものですから場外でガッツリと他場の舟券を買っていざロイヤルに上がったら全部そこで買える、という事実を知って愕然としました。
(場内どこでも買えるようにしようよ…)
・シングル席 定員1名/2000円
1人用のゆったりとした座席で、モニターと電源完備。電源はUSBケーブルが直差しできるポートも付いているタイプです。
・グループ席 定員2名/4000円
グループ席という名前ではありますが、定員2名の実質ペア席で、入り口に暖簾がある半個室のようになっています。シングル席との違いとしては、モニタが2台設置されており、1台はタッチパネル仕様、カードリーダーとセットで、在席投票が出来るようになっています。
お値段としてもキッチリシングル2名分なので、2名で行く場合にはこちらのグループ席を取ってしまうのが良いでしょう。
観戦する
下関はナイターレース場ですがナイターの歴史自体はまだ非常に浅く、2017年4月1日から「海響ドリームナイター」という名称でスタートしました。それまでは薄暮開催などを試験的にやっていた時期もあったようですが、現在は全日程においてナイターレースとなっています。
やはりナイター場は夕方から夜にかけての光景がとても美しいですね。
設備の紹介で書いた通り、有料席のある4Fフロアとの行き来が大変なのだけが玉に瑕といいますか、勿体無いと思うのです。競争水面際で明るいうちに見て、夕方にまた下りてきて、夜になって後半レースになったら夕飯ついでに下りてきて観戦して、というようなスタイルが取りづらくなりますからね。
でもやっぱりナイター場は美しいのです。下関の照明はLED式で他のナイター場よりも明るい仕様になっているのだとか。
そして1マーク側に工場が見えますがこれはブリヂストン下関工場です。ビジョン裏に見えるのは同じくブリヂストン下関の物流センターです。
食べる
はっきり申し上げておきますと、ボートレース下関の食事事情は24場の中でワーストクラスです。
1F マリンカフェ
このマリンカフェが唯一の食事処として存在しており、その他売店などでも軽食は買えますが、それなりに腹に溜まるものを食べようと思ったらこのマリンカフェ一択です。しかしながらこのマリンカフェ、2025年4月にまさかの閉店、その後に復活しましたが土日を中心とした不定期運営となっており、平日夜に行った場合、場内での食事はもはや諦める以外に無いという状況です。
メニューは一般的な軽食メニューが並んでいます。うどんとかカレーとか。下関だからってフグメニューなどはありません。ちょっと残念感が漂います。児島やびわこよりも選択肢がずっと少ないのです。
唯一、名物らしいものとしてはクジラカツをパンに挟んだ「くじらロール」あるいはクジラカツを乗せた「クジラカツカレー」ですが、これもあまりストックを置かないのか食べられない事も。何とかありついてみましたが「ううむ…普通」という感想でした。
食事事情が悪いからといってボートレース下関全体の雰囲気というか良さはそこまで極端に損なわれるわけではないのですが…これだけいい場所にあるのに来場者数がとても少なく(売上の割合としてネット投票が圧倒的に多い)それ故に来場者向けの施設に費用が掛けられないという状態です。
場外 ジョイフル
上記の通り、本場の食事情が壊滅的ではありますが目の前に西の雄「ジョイフル」がありますので再入場券を貰って一旦外に出て、そこで食べてしまうという手段があります。
場外 味納
開門前に本場付近に居たならば昼食はジョイフルか、この「味納」(みのう)さんで決まりです。間違いないです。
場外のふく~る下関の目の前にあります。本場の中央ゲートからも非常に近い位置です。
揚げ物から刺身まで、色々な定食メニューが揃っていますがどれを頼んでも「盛りの気前が良すぎる」のです。うっかりご飯を「大盛り」なんて言おうものなら強烈な量で盛られますので、おかずが食べ切れない可能性すらあります。なので個人的には毎回「小盛りで…」とお願いするのですが、その結果が上記の写真です。小盛りで丁度いい。
この地域の名店ですので昼食に、ぜひ。(夜はやっていません)
泊まる
宿泊は下関駅周辺で問題ないでしょう。
観光地だけあって泊まる場所もかなりありますが、連休ですとか観光ピークとなる日程については早めの予約が必要になると思います。この地域はお隣の韓国・中国からも多数の観光客が押し寄せており、行くと決めた段階でサッサと空室を調べて取ってしまうのが良いでしょう。
参考リンク:下関駅周辺のホテル (じゃらん)
下関を観光する
下関は本州最西端の地で、瀬戸内海を挟んでお向かいはもう九州、門司です。ボートレース下関に行って下関駅前に泊まったら、朝早めに出てこの辺りをグルグルしてみるのがオススメです。
初めてボートレース下関に行った時は日程2日目の午前中を観光に割当てて以下のようなルートを巡ってみました。
下関駅-(バス)-唐戸-(関門連絡船)-門司港-(バス)-人道トンネル九州側-(徒歩)-人道トンネル本州側-(バス)ー唐戸市場-海響館
まず下関駅前から出ているバスで唐戸に向かいます。そこから出ている関門連絡船で九州側の門司港に渡ります。この時に見える関門橋の眺めが凄い。関門海峡を通る貨物船などもガンガンすれ違います。門司港についたら門司駅前から出ている西鉄バスで「関門トンネル人道口」まで行きます。
先程見た関門橋の下、関門海峡の下にトンネルがあって、人や2輪(カブとか)などはそこを徒歩で通れるのですね。このトンネルの途中に県境がありまして、そこを跨ぐこともできます。この人道トンネルは「水曜どうでしょう」の原付の旅でも出てきましたね。
人道トンネルを本州・唐戸側に出たら武者の銅像がお出迎え。そう、ここが源平最後の決戦の地「壇ノ浦」なんですね。また後世では長州藩が攘夷戦争に備えて大砲をズラリ並べた地でもありますので、その大砲のレプリカも置かれています。一通り見てバスで唐戸に戻るとグルリと一周したことになりまして、唐戸市場をのんびりと見て回ることにします。
観光港で直売所としての側面が強く、場内で競りなどは見られません(多分)この近辺の海鮮うまいもんはここで全て揃うのでは。何でもあります。
ボートレース下関の開門まで時間があったので海響館にも寄ったのですが、入場料2000円…2000円かあ…オッサン一人で2000円払って水族館…まあ一生に何回来れるかわからんし。
…と思ってたのですが、多数の親子連れに混じって見たイルカショーはダイナミックだわそのショー会場からも関門海峡が丸見えで凄い光景だわ、あとペンギンが触れるくらい近くで見られるわ(実際に触れる「ふれあい広場」があります)なかなかに楽しめました。
下関で呑む
下関駅近辺の居酒屋はかなり豊富です。ジャンルの選択肢も多いですし、下関の最終レースまで見て長府駅から下関駅まで戻って来ると大体21時過ぎ、そこからでも入れるお店はかなりありますので旅打ち好きの呑兵衛にはありがたいですね。
三桝
下関駅前の2F部分に陸橋が張り巡らされている所から大通りを跨いでいくと「釜山門」というグリーンモールの入り口があるのですが、その右下にひっそりと入っていく路地があってその奥にあるのがこの「三桝」さんです。
ふくの湯引きにヘレ酒に、ご当地物にありつけます。
黒板メニューってワクワクしますね。その日のオススメとか書いてあったりして。店内に短冊でワーっと書いてあるのもちゃんとした紙のメニューがあるのもいいんですが、黒板メニューがあればまずそこから攻めてみようという気になるのです。
おかもと鮮魚店
上記の釜山門からグリーンモールの通りに入って進んでいくと最初の角に下関ステーションホテルというビジネスホテルがあります。そのホテルの右側の道を進んでいくとすぐに出てくるのがこの「おかもと鮮魚店」さんです。下関駅前で魚が食べたいとなればここで間違いないです。
お店に入るためには水槽や冷蔵庫が並んでいる通路を10mくらい進んでいく必要があって相当に戸惑いがあると思うのですが、ガンガン行きましょう。入ってしまえば奥は普通の居酒屋然としています。