行く
ボートレース下関の最寄り駅はJR山陰本線の長府(ちょうふ)駅になります。そこまでの道のりでポイントとなるのは陸路であれば下関駅、空路であれば山口宇部空港・北九州空港です。行き帰りに利便性の良い方を選びましょう。
かつては山口宇部空港の方が直通のリムジンバスがあった分ダイレクトアクセスが可能でしたが、バスが廃止されタクシーとなりました。お値段も2000円と割高感があります。
北九州空港からのバスは小倉まで710円、小倉から長府まで460円なので北九州空港の方が安く行けますね。
ボートレース下関への無料送迎バスですが、下関駅では駅前ロータリーから、途中で唐戸などを経由して行きます。
下関はナイターレース場ですので午前中は関門海峡周辺・唐戸市場などで観光をしてお昼頃から無料送迎バスに乗り、本場に行くという事も可能です。時間があるなら非常にオススメ。
場内設備
外観はどことなく城っぽいですね。入り口は西スタンドと中央スタンドに分かれており、中央スタンド入り口は外向発売所や目の前の駐車場から入るのに適しています。
西スタンド側は長府駅から歩いてきた時に正面となる入り口です。こちらの入り口付近は駅を出るともう見えているくらい近いです。蒲郡もそんな感じでしたね。
西スタンドから入ると大きな吹き抜けのホールとシーボー&シーモがお出迎え。シーボーは海賊をイメージしたキャラクターで、おそらくですが瀬戸内海の海賊として有名な村上水軍をモチーフにしたのではと。シーモはシーボーのガールフレンドとして2010年3月の女子王座決定戦競走から追加されたキャラクターだとか。
(※2022年現在こちらの入り口はコロナ禍で閉鎖中の模様です)
2/3Fの無料スタンドは木製の椅子が並んでいます。座席数もたっぷりで、4人がけで1セットとして並んでいます。クッションなどは無いので長時間座っていると尻が痛くなるかもしれません。下関は有料席が安いので(後述)そちらを使うのがスタンダードでしょうね。
競争水面際に出てみると水は(天気にも左右されますが)かなり綺麗に見えます。フェンスから手前側を覗いてみると黒い魚が沢山。瀬戸内海はチヌ(クロダイ)が多すぎるらしいのですがその類でしょうか。
外向発売所は本場の前、巨大な駐車場とセットであるような立地です。中は結構広く、はずれ舟券回収ボックスが置いてあります。津にもありましたね。抽選で景品も当たります。
ふく~る下関は1日最大12場の発売です。距離はだいぶ離れますが下関駅前にも舟券を買えるBTS(ボートレースチケットショップ)があり、オラレ下関といいます。ふく~る下関よりはこじんまりとした大きさです。大きく見えるのは立体駐車場部分ですね。
Wifiについては本場内の全域で利用可能となっています。(電波はあまり強くはないですが)
さて有料席です。
ボートレース下関の有料席は2つに分かれていて、4Fの300円席と5Fの2000円席です。なんと7倍近い価格差。300円席は1人で来ても300円、ペアで来ても300円です。グループ席もあり、そちらは1500円です。
300円席はテーブルのみで液晶モニタやコンセントなどはありません。
フリードリンクとしては給茶機があるのですが、指定席券と一緒に1ドリンクチケット(カード)が貰えます。フロア内にある自販機にそのカードを差し込むスリットがあり、それで1杯は好きなドリンクが無料で飲めるという仕様。ちょっと珍しいですね。
この有料席がある4Fに上るためにエスカレーターがあり、1Fに下りるには階段を使います。エレベーターなどはありません。ところが後半レースになるとそのエスカレーターが下りに切り替わります。バリアフリーなんか知ったこっちゃないという粋な仕様ですね。これはちょっと頂けない…
なお5Fのロイヤル席は専用のエレベーターがあるのでこの制約は関係ありません。ナイターで増えた売上で1F~4Fを行き来できるエレベーターが増設されれば良いのですがね…
観戦する
下関はナイターレース場ですがナイターの歴史自体はまだ非常に浅く、2017年4月1日から「海響ドリームナイター」という名称でスタートしました。それまでは薄暮開催などを試験的にやっていた時期もあったようですが、現在は全日程においてナイターレースとなっています。
やはりナイター場は夕方から夜にかけての光景がとても美しいですね。
設備の紹介で書いた通り、有料席のある4Fフロアとの行き来が大変なのだけが玉に瑕といいますか、勿体無いと思うのです。競争水面際で明るいうちに見て、夕方にまた下りてきて、夜になって後半レースになったら夕飯ついでに下りてきて観戦して、というようなスタイルが取りづらくなりますからね。
でもやっぱりナイター場は美しいのです。下関の照明はLED式で他のナイター場よりも明るい仕様になっているのだとか。
そして1マーク側に工場が見えますがこれはブリヂストン下関工場です。ビジョン裏に見えるのは同じくブリヂストン下関の物流センターです。
食べる
はっきり申し上げておきますと、ボートレース下関の食事事情は24場の中でワーストクラスです。場外になりますが目の前にファミレス、西の雄「ジョイフル」がありますので昼食などはそこで取ってしまうのがベストという有様。
1Fにある「マリンカフェ」が唯一の食事処として存在しており、その他売店などでも軽食は買えますが、それなりに腹に溜まるものを食べようと思ったらこのマリンカフェ一択です。
メニューもそこまで豊富ではなく、まあ一般的な食堂メニューが並んでいます。うどんとかカレーとか。下関だからってフグメニューなどはありません。ちょっと残念感が漂います。児島やびわこよりも選択肢がずっと少ないのです。
唯一、名物らしいものとしてはクジラカツをパンに挟んだ「くじらロール」あるいはクジラカツを乗せた「クジラカツカレー」ですが、これもあまりストックを置かないのか食べられない事も。何とかありついてみましたが「ううむ…普通」という感想でした。
食事事情が悪いからといってボートレース下関全体の雰囲気というか良さはそこまで極端に損なわれるわけではないのですが…これだけいい場所にあるのに来場者数がとても少なく(売上の割合としてネット投票が圧倒的に多い)それ故に来場者向けの施設に費用が掛けられないという状態です。
ボートレース全体がもっと盛り上がって下関・唐戸周辺からこちらにハシゴする観光客が増えるとよいのですが。
泊まる
宿泊は下関駅周辺で問題ないでしょう。
観光地だけあって泊まる場所もかなりありますが、連休ですとか観光ピークとなる日程については早めの予約が必要になると思います。この地域はお隣の韓国・中国からも多数の観光客が押し寄せており、行くと決めた段階でサッサと空室を調べて取ってしまうのが良いでしょう。
参考リンク:下関駅周辺のホテル (じゃらん)
おまけ:下関を観光する
下関は本州最西端の地で、瀬戸内海を挟んでお向かいはもう九州、門司です。ボートレース下関に行って下関駅前に泊まったら、朝早めに出てこの辺りをグルグルしてみるのがオススメです。
初めてボートレース下関に行った時は日程2日目の午前中を観光に割当てて以下のようなルートを巡ってみました。
下関駅-(バス)-唐戸-(関門連絡船)-門司港-(バス)-人道トンネル九州側-(徒歩)-人道トンネル本州側-(バス)ー唐戸市場-海響館
まず下関駅前から出ているバスで唐戸に向かいます。そこから出ている関門連絡船で九州側の門司港に渡ります。この時に見える関門橋の眺めが凄い。関門海峡を通る貨物船などもガンガンすれ違います。門司港についたら門司駅前から出ている西鉄バスで「関門トンネル人道口」まで行きます。
先程見た関門橋の下、関門海峡の下にトンネルがあって、人や2輪(カブとか)などはそこを徒歩で通れるのですね。このトンネルの途中に県境がありまして、そこを跨ぐこともできます。この人道トンネルは「水曜どうでしょう」の原付の旅でも出てきましたね。
人道トンネルを本州・唐戸側に出たら武者の銅像がお出迎え。そう、ここが源平最後の決戦の地「壇ノ浦」なんですね。また後世では長州藩が攘夷戦争に備えて大砲をズラリ並べた地でもありますので、その大砲のレプリカも置かれています。一通り見てバスで唐戸に戻るとグルリと一周したことになりまして、唐戸市場をのんびりと見て回ることにします。
観光港で直売所としての側面が強く、場内で競りなどは見られません(多分)この近辺の海鮮うまいもんはここで全て揃うのでは。何でもあります。
ボートレース下関の開門まで時間があったので海響館にも寄ったのですが、入場料2000円…2000円かあ…オッサン一人で2000円払って水族館…まあ一生に何回来れるかわからんし。
…と思ってたのですが、多数の親子連れに混じって見たイルカショーはダイナミックだわそのショー会場からも関門海峡が丸見えで凄い光景だわ、あとペンギンが触れるくらい近くで見られるわ(実際に触れる「ふれあい広場」があります)なかなかに楽しめました。
おまけ2:下関で呑む
ボートレース下関で最終レースまで見て無料送迎バスで下関駅に到着、宿にチェックインした後は夕飯です。
先述の通り場内では軽食は食べられますが本格的に食べたり呑んだりは出来ないですからね。というわけでたまたまホテルと道を挟んで反対にあった「三桝」さんにお邪魔してみました。ふくの湯引きにヘレ酒に、やっとご当地物にありつけた感があります。
余談ですが飲み屋さんの黒板メニューってワクワクしますね。
その日のオススメとか書いてあったりして。店内に短冊でワーっと書いてあるのもちゃんとした紙のメニューがあるのもいいんですが、黒板メニューがあればまずそこから攻めてみようという気になるのです。