#03 ボートレース江戸川

 

行く

ボートレース江戸川に電車で行く場合、JR総武線の平井駅、もしくは都営新宿線の船堀駅、2つの駅からそれぞれ送迎バスが出ています。東京駅を起点とすると総武線快速で錦糸町まで行って各駅に乗り換えての平井、というのが最速ルートでしょうか。山手線or京浜東北線で秋葉原で総武線に乗り換えて5駅、というルートでも大きく時間が変わることは無いでしょう。

船堀駅は新宿方面から向かうのに適しています。新宿から見て東京の反対側に行くわけですから結構な距離があり、急行と各駅では8分ほどの違いが出てきますので、新宿からであれば急行を活用したい所です。

平井駅の無料送迎バス乗り場はガード下にあり、改札を出た目の前にそのガードの壁があるので左右から回り込むことになります。雨の日でも大丈夫なのは有り難いですね。平井駅からボートレース江戸川までは少し距離があるため、道路の混雑状況次第ですが15分程度で到着します。

船堀駅の無料送迎バス乗り場も発見は非常に簡単で、改札から左に出た目の前にあります。船堀駅はボートレース江戸川との距離もそんなに無いので、バスも5分程度で到着します。そして歩くにしても15分かからない程度で、少し長めの散歩がてらという距離です。(自分は有料席を必ず取りたい時など、よく歩いて行きます)

 

場内設備

送迎バスを降りたら真っ先に目につくのが正門と大魔神像でしょう。

どうやらこの像が登場したのが2008年、角川映画から許可を貰ってドンと置いたとのことです。まあこれに限った話ではないんですが、場内のあちこちに昭和レトロな映画の看板などが貼られていて面白いんですよね。端から端まで探検してみるのがよいでしょう。

ボートレース江戸川は日本で唯一の河川を利用したボートレース場ですが、その川沿いに施設を建設したために良かれ悪しかれ「おかしな」構造になっています。横から見ただけでも「何だこれ」って思うのですが。

まず施設と競争水面の間に一般道が走っており、開催日の間はそこを通行止めにしてベンチなどが設置され、そのスペースには屋台なども出たりします。

レースを見る際には場内からその道路に出て堤防の階段を上がって見に行くことになります。バリアフリー?なんだそれ?という思い切った構造です。

「スタンド」と呼べるような椅子がズラっと並んでいるところは水面際のみで、施設内にはありません。屋内(エスカレーターで上った4F)の窓から観戦する事も可能ですが立ち見になります。江戸川は「基本的に屋外で観戦する」場なのですね。

屋外スタンドには水木しげる先生の「妖怪道五十三次」シリーズの絵がズラリ。

なお競争水面の向こう側は高速道路とその橋脚がズラーっと並んでいるため、正面にビジョンなどはありません。(というかボートレース場の設備が一切ありません)競争水面向かって左側に中型のビジョンが設置されています。

場内はまだリニューアルからそんなに年月が経っていないこともあり、全体的に綺麗ですね。

同じ建物の2M側が外向発売所である「BOATRACE365」で、1日最大12場発売で運用されています。ナイターもやっているので本場が終わったらこちらになだれ込む人もあり。

あとこの外向発売所内の売店はバーカウンターっぽい見かけになっていて、揚げ物や酒類などが購入可能です。ただし座る所は無く、テーブルが置いてあって立ち飲み立ち食いスタイルになります。

そんなこんなで、江戸川に行くと本場では椅子取りゲーム(主に常連の方が出走表などで椅子を確保する)が行われ、レースが始まれば堤防を上って見に行き、終わったら次の舟券を買いに戻り、全レースが終わったら365で延長戦をして…ということで足の休まるヒマがあまりありません。帰宅する頃にはパンパンになっていますので「競艇健康法」が成立しうるのではないかと思います。

Wifiについては本場・場外ともに利用可能です。アンケート回答後に使えるようになる方式。

 

続いて有料席の紹介です。

さて、全国24場の中でボートレース江戸川の独特なところというのは幾つかあるのですが、その一つに「本場の建物に有料席というものが存在しない」というのがあります。併設されている外向発売所側にのみ、有料席が用意されています。

「MIYABI」という名前の通り雅な内装のフロアですが、座席のお値段も名前通り2000円からです。最前の2列が2500円。各座席はモニタもあるしコンセントもあるしフリードリンクだしと設備的には文句なしの状態です。2000円の席は競争水面が柱で見えづらいのが難点でしょうか。

 

席料としてはお高い印象ですが、食事券(後述)が1000円分最初から付いており、更に20時以降に有料席のチケットを同フロアのインフォメーションに持っていくと「気持ち」と書かれた封筒が渡されます。

そこにはなんと現ナマの1000円が入っているという。お食事券+お気持ちで2000円分、つまり席料が事実上無料になってしまうのです。足し算が出来ないのか何なのかと聞いてみたら、中の人曰く「それ以上使うでしょ」とのことです。ごもっとも。

 

観戦する

ボートレース江戸川は河川に作ったレース場ですから色々なものの影響を受けます。まず流れ。

川ですから上流から下流へ、1Mから2M側に流れていくのは、まあ普通の河川という感じなのですが東京湾への河口が近いせいで潮の満ち引きがその流れにプラスされて、午前中は上流から下流へ、そして満潮時刻が近づいて午後になるとその流れが下流から上流へ、つまり逆流します。

ボート的にはスタートラインと正対した際に午前中は向かい風を受けるような抵抗があり、逆に午後は追い風を受けるようにボートが進んでいくわけです。実にややこしい。

そしてこの流れが相殺した時には「潮止まり」の状態になります。コンディション的にはその瞬間が一番やりやすくなるわけですね。話はそれで終われば良いのですが、開けた場所だけあって風の影響をモロに受けることになります。

他の場でしたら周りに木を植えたりフェンスを作ればそれなりに防げるのですが、この江戸川に至っては構造的にそれは不可能です。ということでノーガードで吹いた風が水面を波立たせて波高10cmを超える事もザラ。風速5mを超えるとボートがビョンビョンと跳ねながら走るというお馴染みの光景が展開されますし、あまりにも危険な場合には中止となります。

強風による中止・順延の多さは日本一ですので、行く時の天気予報は要チェックです。

さらに面白い(?)のは一般河川なのでレースとレースの合間に「航行船通過」があります。

レース場をちょっと大きな船舶がガーっと横切っていくわけですね。この通過によっても大きな波が発生しますので、それが静まるのを待つためにレースの締切時刻が数分間遅れる事も日常茶飯事です。

開けた場所だけあって夕方の眺めは素晴らしいものがありますね。

競争水面の向こう側を走る首都高も良いですし、その向こう側には(高速道で先端が隠れてはいますが)スカイツリーも見えたりします。なるべく風が弱く晴れた日に行くようにすれば、この開けた環境がプラスに働くことは間違いありません。

 

おまけ:初めて行った時の話

平井からバスに乗って1Rの展示に間に合うように到着して、展示前にアレコレと見ておこうと場内をグルグルしたり食堂を見に行ったり堤防を上って競争水面を見に行ったり…なかなか展示航走が始まる気配が無いんですね。そういえば前日は東京を台風が掠めていたのでした。

結局1Rの展示航走は始まることなく中止順延が決定。現地まで行ってこれは中々つらいものがありますね……旅打ちの方はくれぐれも気をつけて下さい。近くに3場ありますので江戸川だけしかやっていないという日はあまり無く、他場でお茶を濁すという手はありますが……

 

食べる

場内と1M側、2M側、端と端に売店があり、1F中央(ゲートを入って右手)に食堂「笑和」があります。2M側売店ではアジフライ(名物)などの揚げ物とドリンクが中心、1M側売店では焼き鳥とドリンク等を扱っています。

「笑和」は豚モツ煮(定食)が名物という位置付けです。あと「競艇めし」としては珍しく江戸前の鉄火丼を置いています。

まあ専門店じゃないのでクオリティはそれなりですが…豚モツ煮以外では牛スジ関連の定食辺りのメニューも色々あってオススメです。冬は寒空の下の観戦になりますからこの手のメニューで温まりましょう。

お食事処は笑和以外に、有料席MIYABIの専用食堂として「takebue」があります。そしてMIYABIで座席を取るとこのtakebueの食事券1000円分がついてきますのでそのまま使ってしまいましょう。

この食堂、入り口のお品書きの札を見ても「えっ、高い……」と思うかも知れませんが、お食事券を使って食べてみるとちゃんと美味くて、競艇場で食べるメシとしては相当に高レベルなので割高感が消滅します。いやほんと、うまいんですよ…

 

泊まる

東京都内なので宿に困る事はあまり無いと思いますので、次の日にどこに行くかで決めるのがよいでしょう。

参考リンク: 葛飾・江戸川周辺のビジネスホテル(主に葛西/西葛西が中心)(じゃらん)
参考リンク: 池袋駅周辺のビジネスホテル(じゃらん)
参考リンク: 新宿駅周辺のビジネスホテル(じゃらん)
参考リンク: 上野駅周辺のビジネスホテル(じゃらん)
参考リンク: 蒲田・大森駅周辺のビジネスホテル(じゃらん)

5000円前後のビジネスホテルは近場であれば無料送迎バスで平井駅に出て新小岩~錦糸町の間に選べる程度にはあるようです。